2021年11月06日

メリノウールニューマイヤーつづき


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毎回生産するたびに色が安定しないSERENEメリノウールニューマイヤーをどうやって継続させていくのか。

今回はイベントやお店ごとに生産ロットで振り分けて色を統一させたけれども、追加時にもう色が変わってしまうかも。

工場とどうしたら良いのかいろいろ相談するも工場としてはできること精一杯やっていることもわかってきた。

・均一の色を優先するなら先染にする
 →単調でSERENEに比べると風合いが少し劣る。

・長毛で風合いを維持を優先
 →ウールの特性上油が染料をはじくので色がまばらに。
 →けど、色がまばらなので先染にはない奥行きに。

MONOCOさんの記事に書いてくださってた
無地なのに、表情豊かなグレーは、まるで1色で描いたモダンアートのよう。毛足の長いウールにプリント・蒸し加工することで、自然な陰影が生まれています。


まさにこれ。
商品1つ1つが少しずつ違う個性特性。
長い毛足が細かく影を落として光の角度で違う表情になる上、ウールがもつ油の弾き方も細かく個性がある。


工場では
メリノウールに定着させて浸透させる糊の粘度、スクリーンのローラーの速度、圧力をどのようにしたらどうなるかを緻密に計算して、風合いが一番損なわれないプリントの染め方を見つけている。

色が変ってしまうのはその都度使う生機の個性にもよるので、前回の生産から本生産前に現生機でビーカーを取りマスターの色に調整をしてから生産するという改良を行った。

ただ。

染色→洗い→起毛と工程を進めるにつれ、色が少し落ちていくところを私は計算していなくて、マスターの色より気持ちほんの少し明るく上がってきてしまった。

なので、マスターの色は気持ち濃い目に設定しておくこと。
色味も少し極端めにオレンジよりのグレーにしておくこと。

そうすることでそれ以上濃くならず、気持ちあかるくなる程度で色ブレも思っている方向へ行かないように抑えられるようになると期待している。


あとはメリノウール毛布のこの個性・特性をどうやって浸透させていくのか。
常識的に生産物は同じ色・同じサイズ・全て同じでなくてはいけないのも重々わかっているし
商品的信用にもつながる。
しかし、メリノウール毛布はちょっと違うことが今回の一連でわかってしまった。


シングルサイズの1枚の中でもいろんな表情があり。所々微妙に赤みだったり青味だったりする。
厳密に単調なグレーではないのだ。

それこそ、MONOCOさんが表現してくださってる文章がぴったりで
このSERENEの個性・特性だったりする。

生産の都度、その表情が思いがけず変わるものだから、これは商品的信用度が下がってしまう!!って思ったのでした。
お客さんからもこんなに色違うの?って店頭で驚かれたり、日本の商品はやっぱり安定的に色が同じでないと!と強く求められる。
だけど、そこに標準を合わせてしまうとメリノウールの個性を消すことになりかねないことがわかった。

今後は前回ほど変わらないにしても、メリノウールという表情がある素材だと認識して広めていく課題が見えてきました。


つづく。

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2021年10月30日

SERENEウールニューマイヤー毛布その後

色を確かめて本番生産をして、

商品が上がって来たらなんと。

前回より色が少しやさしい印象に!!


合わせてくださいって言ったマスター(2回目商品)にはとても近いのだけど、
直前ロット分に比べると目も当てられないくらいの濃淡差!!


徐々に色が濃くぶれてきたところに、少しだけ明るい2回目の色に合わせてしまったから他ならないし
誰が悪いかといえば、そうやって指示した私。

そこから急遽売り先ごとに色を揃えて納品するように調整に走る。走る。走る。

そしたら、今度倉庫のセッティングの場面で箱の資材が足りないことが発覚!!

トラブルは重なる時って重なります。

本当、これから売り出すぞって準備をしてくれていたお得意先へ本番で上がって来たリマスターサンプルを送って事情を説明するも、これまた皆様良い人ばかりで、事情を汲んでくださり、発売時期ずらしてくださったり注意文言を増やしてくださったりと急にもかかわらずご対応くださいまして。

頭が上がらないです。

そんな中、お客様から2件ほど商品のお問い合わせが。


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SERENEの端は編み立てのまま、折り返しなしでフラットな状態を楽しめるようにしています。
パイル長が約20ミリあるので、毛の流れ方によって、と、色が徐々に濃くなっていったせいか
ポリエステルの芯地が目立つ様になっている個体もあり、そこが気になるお客様がいらっしゃって不良品ではないのか?と。

敢えてフラットにしたかったために余分な縫製をやめたわけですが、
商品の個体差で出てくるこの問題はこのような印象を持たれても仕方ないにしても、色の問題、端っこの問題、安定しない生産をどうにかしなければなりません。

ウールニューマイヤー は革新的な新商品で本生産が始まって数年しか経っていないヒヨヒヨのヒヨッコで
長年生産されてきたアクリル先輩やコットン先輩に比べるとどんな問題が出てくるのか未知数すぎるのです。

でも、メリノウールニューマイヤー毛布の素晴らしさったらないので、
様々な問題を乗り越えながら意地でもLOOM&SPOOLの柱にしたい私。

軽くて、暖かくて、肌触りよくて、癒す力がすごい毛布。

今季、そんな事情で少しやさしいグレーに仕上がっておりますが、端っこのポリエステルは目立ちにくくなってます。


お客さんやお得意先、いろんな人の意見を吸収しながら、
工場の工夫と、デザイナーの工夫をまぜまぜして進化するウールニューマイヤー毛布。

次回生産にむけて知恵を絞っている途中です。安定した品質で生産できるようになるために改良を続けていきます。


つづく。
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2021年10月08日

あなたらしい生き方を提案するお買い物サイト『MONOCO』で、弊社商品が紹介されました!

LOOM&SPOOLの窮地を救ってくれたMONOCOさんで商品コラムが掲載されました!

https://monoco.jp/article/stylish-bedroom

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商品をどうアピールするのか、言いたいことがたくさんあるけど、それは本当に消費者に必要なアピールなのか?どんなふうに誰に使って欲しいのか。本当に読み応えのある商品ページになっています。

そして、MONOCOのスタッフさんたちが本当に愛用してくださってるのが伝わって、それが一番メーカー冥利につきます。素敵な写真と一緒にいつもありがとうございます。
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2021年09月28日

同じ商品に向き合うその2

11時からウールの染色が始まるとのことで、2回目のSRN毛布を抱えて染色現場へ。

今回はスクリーンの幅とプリントの幅もピッタリ。
いろんなところに気を張ってるのがとてもわかる。

色はどうなのかなと不安になっていたところ、なんと、すでに今回の生機を使ってビーカーを作って確認したとのこと。
(対応早い。というか相談したの昨日なのに!)

今回の問題となった原因としてはベースの生地の
・ウールの糸が紡績段階で精錬はされているが生成りであること。
・羊毛の個体差による油分量や原毛の色味が微妙に毎回異なる。
・生成りの微妙な色に少し濃い目のグレーが影響受けやすい。

そして、今まではベージュ系の生産が多く、SERENEのような少し濃色であるグレーのパターンが今までなく同じ染料、同じ条件でもロット差ができてしまった。

というところから、
毎回染める前に生機でビーカーでテストして実際に目で確認後、生産という流れを作ってもらいました。

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上に乗ってるのが今回の生機。決定色のグレーに近い。

急遽今後の対策も立てての本生産。ありがとうございます!

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そして、なんでプリントなのか。奥に巨大な連続染色機があるのも知ってて、無地染ならそっちのほうが効率もよさそうなものなのに、なんでわざわざスクリーンプリントでするのか。
今回聞いて納得の答え、約20ミリの毛足のメリノウールの風合いを第一優先した結果でした。

連続染色機に入れてしまうと水の中でウールを泳がすことでウールの繊維が傷ついてしまい
せっかくのメリノウールがゴワゴワになってしまうそう。
防縮加工がしてあるメリノウールとはいえ、繊維を傷つけないほうが滑らかな風合いになります。
そこで、繊維に一番負担をかけない染色方法がスクリーンプリントで
染料と一緒に粘度のある糊を混ぜることで全体的に定着・浸透させることができます。

しかも。

染料に混ぜる糊は食品にも使われている増粘剤。
安心安全な染色工程にも心がけております。理想的。

そして、ブランドとして、今後どこからどこまでの範囲でOKかという指標も作りたく、事務所へもどって相談。

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1回目から4回目までの製品をずらっと並べてその色を比べてみると
1回目と3回目の色が激しく違いました。
今後は2回目と4回目の色差をブランドとしての許容範囲と定めてそれを基準として今後の生産の目安にしてもらうことになりました。


新商品だけ作っていたら気がつかなかったことがたくさん。
同じものを生産し続けることの難しさや奥深さをより知りました。

まだまだつづく。
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2021年09月27日

同じ商品に向き合うこと。

すっかりブログのほうがご無沙汰になってしまっておりました。

そして、明日28日まで博多大丸の地下1階雑貨売り場にて「めぐる、くらし」POPUP開催中です。
(お知らせ遅いですが、、)



忘備録として今抱えている課題について記しておきたいと思いました。


今回、博多大丸の催事中にもお客様に指摘のあった問題点について。


それは、SERENEウールニューマイヤー毛布の色ロット差問題。

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右側は2回目の生産時、左が3回目の生産時。
3回目のほうが若干赤みがかかっています。

店頭でお客様がこの商品の差に違和感を感じ購入を控えました。

これまで新しい商品を開発することが仕事だったため、一つの商品に向き合ってくる機会が少なく2回目も3回目も同じ色が上がってくるのが当然だと思っていました。
逆に、ロット差という生産時において、温度や湿度、環境によって染色の色が変化してしまうことも知っていて
業界用語的にロット差は仕方がない。天然素材のものだし。と言い訳してきましたが、
現在、目の前にブランドとしての一つの問題点として向き合う機会となりました。

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開発したときから定まらないグレーの色が続きます。
メリノウールの風合いとインテリアに馴染んでずっと使い続けていけるグレーの最高の毛布にするため
ここで一度立ち止まって考え直さねば。


パイル長20mmと長いSERENEはプリントで無地色をつけています。
なぜ、プリントなのか。
なぜ、2回目、3回目と色がブレるのか。
どこまで調整したらお客様が納得してくれるのか。
価格と工場の手間と効率のバランス、ブランドとしての落とし所はどこなのか。


明日ちょうど4回目の生産が行われるので工場に行っていろいろ聞いて、改善がどこまでできるのか相談してきます。


つづく。

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