2021年12月02日

今年の反省点と次の構想

今年、ウールニューマイヤーが好調に発売中ですが
色のブレの問題があったり、縫製始末が未熟なところがあり返品になったり
端っこのポリエステルが目立って返品になったり反省と改良の余地がまだまだあることを思い知らされた今現在。


返品やクレームは宝物のように新しい気づきをくれるので、
貴重なご意見を一つ一つ大事にしていきたいなと思ってます。


で、返品理由がほとんどが「期待していたのに縫製が汚かった」というところがほとんどで
その部分に関しては工場のほうにもフィードバックして以後更に注意していく予定です。


返品の処理ですが、数が少なかったら撮影用のサンプルや店頭用のサンプルへ使用していたのですが
そのサンプルも結構だぶついてきて、未使用だけど、一度洗ってリユース商材として再度販売する方法や有効活用できないか考え始めました。


だけど、洗うとしても。


正直気持ちよく洗う方法が見つかっておらず。
いつも洗濯やお手入れについて問合せをいただきますが、すっきりした回答を私ができるようになっていません。


毛布が家庭で洗えるとはいえ、洗濯機の種類も様々、乾燥の仕方も様々。やってみないとわからないけど、やってみて失敗するリスクも大きい。失敗すると風合いが戻らない。
家によっては大きく広げて干すスペースを確保するのも一苦労。
また、ベランダに干したとして、その柵は綺麗なのか?雨晒しのホコリで余計に汚れないか不安も残ります。


みなさん、家庭での毛布の洗い方について正解がないところで苦労されてると思います。


そこで、お布団専門のクリーニング工場を探して、この度、見学行くことが叶いました!
どんな洗い方をしているのか、どんな洗い方が適しているのかを詳しくお聞きすることができました!(すごい進歩)

お布団(綿・ポリエステル綿・羊毛・羽毛などなど)も毛布(アクリル・綿・ウール)も水で丸洗いしていました!
家庭用と大きく違ったのは、一切動かさずに洗うこと。
家庭用の洗濯機は空間があるのが当たり前。少ない水量で水流で汚れを洗うことに対し、
工場ではコンパクトに折り畳み、洗濯機の中にぎゅうぎゅうに詰めて固定、浸透させながら大量の水で洗います。

繊維はゴシゴシ洗えば傷んでいきます。
家庭用洗濯機はどうしても暴れてしまうため、どんどん痛みが進行していきます。

家庭で洗うとしたらつけ置き洗いが一番最強で長時間洗剤に浸しておきます。
柔軟剤は粒子の細かいタイプのものを使用。なるべくたっぷりめの水で濯ぐ。
脱水もなるべく繊維が擦れないよう折りたたんだ状態にすること。(最初に洗濯ネットに畳んで入れて洗うのが基本です)
そしてしずかに広げて天日干し。自然乾燥が一番良いらしい。
お布団などコインランドリーを使う場合は、一度自然乾燥で8割ほど乾燥させてから短時間仕上げに持っていくことがおすすめだそうです!(目から鱗!)

もしかしたら、天然素材毛布のための粒子の細かい柔軟剤もわけてもらって販売できるようになるかも。
(これは嬉しい)

毛布を家庭で洗えるとはいえ、限界があるんだなと巨大な洗濯機や乾燥機、設備を見てしみじみ思いました。
あと、洗えないのか聞かれていたフロアビーズクッションも工場で洗えるようになりそうです!(朗報)
敷布団もマットも洗ってました(すごい)
クリーニング工場楽しすぎてたまりませんでした。(興奮しすぎて写真撮り忘れた)

生産することも大事なのですが、現在ある商品をどういうふうにケアしていくのかというところにも
注目したいというか、暮らしの中で頻繁じゃないけど、一回は気持ちよく洗えるサービスも欲しいなと考えて
今いろいろ模索中です。

品質も追求することと同時に使っていく上での品質を保持する仕方も追求していかないと
本当の意味での品質って上がらないなと気がつきました。なるべく多くの人に天然素材の毛布を使ってもらいたいし。

お客様からの意見がポロポロ入り出して、今、いろいろ見直すブランドの分岐点にいるんだと感じてます。
そして、商品開発するよりもだいぶ楽しい自分がいることも発見です。

どうなるかお楽しみ。
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2021年11月06日

メリノウールニューマイヤーつづき


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毎回生産するたびに色が安定しないSERENEメリノウールニューマイヤーをどうやって継続させていくのか。

今回はイベントやお店ごとに生産ロットで振り分けて色を統一させたけれども、追加時にもう色が変わってしまうかも。

工場とどうしたら良いのかいろいろ相談するも工場としてはできること精一杯やっていることもわかってきた。

・均一の色を優先するなら先染にする
 →単調でSERENEに比べると風合いが少し劣る。

・長毛で風合いを維持を優先
 →ウールの特性上油が染料をはじくので色がまばらに。
 →けど、色がまばらなので先染にはない奥行きに。

MONOCOさんの記事に書いてくださってた
無地なのに、表情豊かなグレーは、まるで1色で描いたモダンアートのよう。毛足の長いウールにプリント・蒸し加工することで、自然な陰影が生まれています。


まさにこれ。
商品1つ1つが少しずつ違う個性特性。
長い毛足が細かく影を落として光の角度で違う表情になる上、ウールがもつ油の弾き方も細かく個性がある。


工場では
メリノウールに定着させて浸透させる糊の粘度、スクリーンのローラーの速度、圧力をどのようにしたらどうなるかを緻密に計算して、風合いが一番損なわれないプリントの染め方を見つけている。

色が変ってしまうのはその都度使う生機の個性にもよるので、前回の生産から本生産前に現生機でビーカーを取りマスターの色に調整をしてから生産するという改良を行った。

ただ。

染色→洗い→起毛と工程を進めるにつれ、色が少し落ちていくところを私は計算していなくて、マスターの色より気持ちほんの少し明るく上がってきてしまった。

なので、マスターの色は気持ち濃い目に設定しておくこと。
色味も少し極端めにオレンジよりのグレーにしておくこと。

そうすることでそれ以上濃くならず、気持ちあかるくなる程度で色ブレも思っている方向へ行かないように抑えられるようになると期待している。


あとはメリノウール毛布のこの個性・特性をどうやって浸透させていくのか。
常識的に生産物は同じ色・同じサイズ・全て同じでなくてはいけないのも重々わかっているし
商品的信用にもつながる。
しかし、メリノウール毛布はちょっと違うことが今回の一連でわかってしまった。


シングルサイズの1枚の中でもいろんな表情があり。所々微妙に赤みだったり青味だったりする。
厳密に単調なグレーではないのだ。

それこそ、MONOCOさんが表現してくださってる文章がぴったりで
このSERENEの個性・特性だったりする。

生産の都度、その表情が思いがけず変わるものだから、これは商品的信用度が下がってしまう!!って思ったのでした。
お客さんからもこんなに色違うの?って店頭で驚かれたり、日本の商品はやっぱり安定的に色が同じでないと!と強く求められる。
だけど、そこに標準を合わせてしまうとメリノウールの個性を消すことになりかねないことがわかった。

今後は前回ほど変わらないにしても、メリノウールという表情がある素材だと認識して広めていく課題が見えてきました。


つづく。

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2021年10月30日

SERENEウールニューマイヤー毛布その後

色を確かめて本番生産をして、

商品が上がって来たらなんと。

前回より色が少しやさしい印象に!!


合わせてくださいって言ったマスター(2回目商品)にはとても近いのだけど、
直前ロット分に比べると目も当てられないくらいの濃淡差!!


徐々に色が濃くぶれてきたところに、少しだけ明るい2回目の色に合わせてしまったから他ならないし
誰が悪いかといえば、そうやって指示した私。

そこから急遽売り先ごとに色を揃えて納品するように調整に走る。走る。走る。

そしたら、今度倉庫のセッティングの場面で箱の資材が足りないことが発覚!!

トラブルは重なる時って重なります。

本当、これから売り出すぞって準備をしてくれていたお得意先へ本番で上がって来たリマスターサンプルを送って事情を説明するも、これまた皆様良い人ばかりで、事情を汲んでくださり、発売時期ずらしてくださったり注意文言を増やしてくださったりと急にもかかわらずご対応くださいまして。

頭が上がらないです。

そんな中、お客様から2件ほど商品のお問い合わせが。


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SERENEの端は編み立てのまま、折り返しなしでフラットな状態を楽しめるようにしています。
パイル長が約20ミリあるので、毛の流れ方によって、と、色が徐々に濃くなっていったせいか
ポリエステルの芯地が目立つ様になっている個体もあり、そこが気になるお客様がいらっしゃって不良品ではないのか?と。

敢えてフラットにしたかったために余分な縫製をやめたわけですが、
商品の個体差で出てくるこの問題はこのような印象を持たれても仕方ないにしても、色の問題、端っこの問題、安定しない生産をどうにかしなければなりません。

ウールニューマイヤー は革新的な新商品で本生産が始まって数年しか経っていないヒヨヒヨのヒヨッコで
長年生産されてきたアクリル先輩やコットン先輩に比べるとどんな問題が出てくるのか未知数すぎるのです。

でも、メリノウールニューマイヤー毛布の素晴らしさったらないので、
様々な問題を乗り越えながら意地でもLOOM&SPOOLの柱にしたい私。

軽くて、暖かくて、肌触りよくて、癒す力がすごい毛布。

今季、そんな事情で少しやさしいグレーに仕上がっておりますが、端っこのポリエステルは目立ちにくくなってます。


お客さんやお得意先、いろんな人の意見を吸収しながら、
工場の工夫と、デザイナーの工夫をまぜまぜして進化するウールニューマイヤー毛布。

次回生産にむけて知恵を絞っている途中です。安定した品質で生産できるようになるために改良を続けていきます。


つづく。
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